経済

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN|要約・まとめ・感想

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

直感と論理をつなぐ思考法

佐宗 邦威

VISION DRIVEN- 直感と論理をつなぐ思考法公式サイト

(このページは2019年10月03日に更新されました)

直感と論理をつなぐ思考法 はじめに

「トレンド本や名著をかいつまんで、要約・まとめを知りたい。」

「本を買う前に、実際に読んだ人の感想を知りたい。」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

記事の作成者は、『SNS時代のリアルな居場所』として価値観を共有できるライフシフト読書会を毎週開催しております。

関西の読書会で本の感想をアウトプットしたい方はこちら

直感と論理をつなぐ思考法 まとめ

論理や戦略ではなく、妄想や直感からスタートして、現実を動かす思考の技法を「ビジョン思考」と呼ぶ。

ビジョン思考の基本サイクルは、「妄想→知覚→組替→表現」 の4つのステップからなる。

【妄想 (ビジョン)】 「妄想と現実とのギャップ」を認識する。自らの関心に基づくビジョンを明確にし、現状との間のギャップを受け入れた時、その隔たりを埋める気持ちが起こり、創造的になれる。

【知覚】「知覚」による統合・解釈によって、自分の中から取り出したビジョンを妄想から、現実を動かすアイデアへと洗練しする。これは、感知(外界の情報を、「ありのまま」によく見る。)、解釈(インプットした情報を、「絵」にして考える。)意味づけ(イメージで捉えている世界を「言語化」し、自分なりの解釈に「意味」を与える。)の3ステップがある。

【組替】生まれたアイデアに“加工”を施す。アイデアを他人に見せてフィードバックをもらったり、要素を細かく分解して組み替えたりする。それによって、個人の妄想に客観性が 付与され、よりアイデアらしくすることができる。

【表現】アイデアを実現するために、まず試作品 (プロトタイプ) をつくる。完成度の高いプロトタイプを生み出すには、「具体化→フィードバック→具体化」の反復が重要である。

直感と論理をつなぐ思考法 目次

はじめに 「単なる妄想」と「価値あるアイデア」のあいだ ── Between Vision and Strategy

序章 「直感と論理」をめぐる世界の地図 ── Wander to Wonder

第1章 最も人間らしく考える ── Think Humanly

第2章 すべては「妄想」からはじまる ── Drive Your Vision

第3章 世界を複雑なまま「知覚」せよ ── Input As It Is

第4章 凡庸さを克服する「組替」の技法 ── Jump Over Yourself

第5章 「表現」しなきゃ思考じゃない! ── Output First

終章 「妄想」が世界を変える? ── Truth, Beauty, and Goodness

おわりに 夢が無形資産を動かす時代 ── Business, Education, and Life

直感と論理をつなぐ思考法 要約

「ビジョン思考」とは何か?

圧倒的な結果を出し続けている会社やチーム。 その陰には、「これがやりたい!」という強い想いをもった人たちがいる。

彼らを動かしているのは、「論理的に導き出された戦略」や「データ分析に基づいたマーケティング」ではない。

その原動力は、根拠のない「直感」、得体の知れない「妄想」。いわゆる「ビジョン」の素になっているものだ。

論理・戦略の終焉

「それはただの個人的な妄想だ。まず論拠やエ ビデンスを示せ」

「論理に裏打ちされた戦略があってこそ、成功にたどりつける」

このような、かつてのビジネスの常識は機能不全を起こし、データやロジックに基づいたマーケティングを行い、資本を集中投下するという旧来の考え方上手くいかない。

一方で、直感や妄想を基に、マーケットに強烈なインパクトを与えている人・企業がある。彼らは、途方もない妄想をまず示し、それを駆動力に、 ヒト・モノ・カネを呼び込む。

 

「2035年までに人類を火星に移住可能にする」 (イーロン・マスク/スペースX)

「質の高い教育を、無償で世界に提供する」(サルマンカーン/カーンアカデミー創業者)

 

彼らを突き動かすのは、直感である。自分が描く未来に対する、狂信的とも言える妄想だ。

なぜ、彼らは論理を離れたところからスタートしながら、最終的に、現実を動かせるのか?

そのカギは「直感と論理をつなぐ思考法」だ。

自分の妄想を解き放った後には、それを具体的な「かたち」へと落とし込み、周囲の人を納得させるステップが不可欠だ。

ビジョナリーな人たちは、途方もないビジョンを駆動力にしながらも、同時に、直感を「論理」 につなぎ、妄想を「戦略」に落とし込む。これを「ビジョン思考」と呼ぶ。

ビジョン思考の基本サイクルは、「妄想」「知覚」「組替」「表現」の4つのステップから成る。

すべては「妄想」からはじまる

本当に価値あるものは「絵空事」から生まれる。

子供が「宇宙飛行士になりたい」と言えば、「夢のある子供だ」と評価されるが、ある程度の年齢になると「いい年をした大人が何を言っているんだ」という顔をされる。

日本は妄想の地位が低い。欧米の起業家や研究者は妄想(ビジョン) を堂々と語ってくれる。彼らは「本当に価値あるものは、妄想からしか生まれない」ということを 経験的に知っている。

この点を理解する上で欠かせないのが、マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱した「創造的緊張」という概念だ。

人が創造性を発揮する際には、「妄想と現実とのギャップ」を認識することが欠かせない。

個人が自らの関心に基づくビジョンを明確にして、そのビジョンと現状との間にあるギャップを受け入れた時に初めて、そのギャップを埋めようとするモチベーションが生まれる。

このような緊張状態が生まれない限り、人はクリエイティブなモードにはならない。

「ムーンショット」から創造的緊張を得る

1961年にケネディ大統領が「今後10年以内に人間を月に着陸させる」と演説し、アポロ計画を表明した際、人々はケネディのメッセージを無謀なものとして受け止めた。

しかし、ひとたびこのビジョンが明確に言葉として示されたことで、米国の宇宙開発は一気に加速し、1969年には人類初の月面着陸が実現した。

「実現可能性を度外視した妄想は、このエピソードを下敷きにして「ムーンショット」と呼ばれる。

ムーンショットから創造的緊張を得るアプロー チの歴史は古い。

ピラミッドや万里の長城のような巨大遺跡も、実用的なニーズに基づいた積み上げ型の思考に先立って、妄想の“打ち上げがなければ、とても実現しようがなかったはずだ。

世界を複雑なまま「知覚」せよ

ビジョン思考の第2ステップは「知覚」である。

今日、僕たちは「日経新聞」よりも、Twitter やFacebook を眺めてしまう。

アマゾン上のリコメンド商品には「読みたい本」「ほしい商品」が並び、ウェブ上では過去の閲覧行動を基にした「ターゲティング広告」を見ない日はない。

テクノロジーのおかげで、僕たちは世界をよく見通せるようになったと感じている。

複雑で雑多な情報が、シンプルな形にまとめられ、すっきりと頭に入ってくる気がする。

しかしそれは誤解だ。僕たちが触れている情報は、個人に最適化された「断片」でしかない。

情報のタコツボ化は、思考や発想の無個性化を招く。

「個人向けにカスタマイズされた情報」に触れれば触れるほど、頭の中は「他の個人」と同 一化し、人と同じことしか考えられなくなる。

そこで注目したいのが知覚だ。

自分の中から取り出したビジョンを単なる妄想にとどめず、現実を動かすアイデアへと洗練していく上で、知覚による統合・解釈のプロセスが不可欠だ。

この知覚力は、大きく3つのプロセスからなる。

感知:ありのままによく見る

じーっと漢字を眺めていると、それが見知らぬ図形のように見えてくることがある。

これは脳が言語脳からイメージ脳に切り替わった結果、文字は意味を失い、線の集まりに見えてくる。

これこそが「ありのまま」に見ている状態だ。

このイメージ脳の状態で、外界の情報をありのままにインプットする。

解釈:「絵」にして考える

次は「インプットの解釈」だ。情報を自分なりの視点で解釈するには、「自分の頭の中をありのままにアウトブットして考える」ようにする。

この段階では言葉を使わずに、「絵で考えて、 絵に描き出す」のが有効だ。

要は「落書き」だ。

意味づけ:「意味」をつくる

最後のステップは、自分なりの解釈に「意味」を与えることだ。

個人のイメージで捉えた世界を他人と共有するには、「言語化」が欠かせない。

この時、参考になるのが、「画像」と「言葉」とを往復する思考法である。

例えば、よく行われているのが、多量のトレンド写真を壁に貼ってタグ付けを行いつつ、新たなイノベーションの種を洗い出すというものだ。

これは、写真をいくつかのグループに分けたり、上下に配置したりした後に、ポストイットにキーワードを書き、近くに貼る。

そうすることで、 それぞれの写真の意味合いが明確になる。

その中で新たな発見が出てきたら、写真の配置を構造化しながら、新しいポストイットを貼り、 より一層まとまりを明確にしていく。

このように、意味づけにおいては、言語とイメージを行ったり来たりすることが大切なのである。

凡庸さを克服する「組替」の技法

ビジョン思考の第3ステップは「組替」である。

妄想を実践に移そうとする場合、内省的な人は 「こんなアイデア、他の誰かがもう考えついていそうだ。」という心の声を聞くはずだ。

だが、現段階のアイデアに自信が持てなくても、そのことを気に病む必要はない。

アイデアは、「出してからどう磨き上げるかが勝負」だ。

アイデアは他人に見せよ

実際、この段階では妄想が独創的なものである必要はない。

だが、たいていの人は「実現可能かどうかは考えなくていい」と言われても、どうしてもありきたりのビジョンに落ち着いてしまう。

この状態を抜け出すには、引き出したばかりの“なま”の妄想に、“加工”を施していけばいい。

端的に言えば、アイデアに対する「ツッコミ」であり、他人の視点を入れるのだ。

最も手っ取り早いのは、アイデアを他人に見せることだ。

第三者からのフィードバックは、あなたの妄想に新鮮な刺激を与えてくれるはずだ。

De-Sign概念を壊してつくり直すこと

経済学者ヨーゼフ・シュンペーターによれば、 イノベーションの本質は起業家による「新結合」 にある。

つまり、新しい何かを創出するのではなく、すでにある要素を「組み替える」ことで、ブレークスルーできるというわけだ。

こうした組替のプロセスは、デザイン思考の元相である「デザイン」の世界でも重視される。

そもそもデザイン(design)の語源であるラテン語の designare は、「分離」を意味する接頭辞(de-) と「印・記号」(signum)から成る。

つまり、 行為としてのデザインには、対象を構成要素に分解した上で、再び組み立て直すというニュアンスがある。デザインは、組替そのものだと言えよう。

組替は、対象を構成する要素が渾然一体となったままでは行えない。自分の内側から塊のまま出てきた妄想を、細かく「分解」し、全体がどんなパーツから成り立っているのかを把握して初めて、それらを組み替えることができる。

分解と再構築。この2つのステップを踏むことで、個人の着想(=妄想)には客観性が付与され、 よりアイデアらしくすることができる。

「表現」しなきゃ思考じゃない!

妄想→知覚→組替という3つのプロセスを通過すれば、最後は「表現」だ。

表現はビジョン思考の「最終プロセス」だが、 忘れないでほしいのは、妄想・知覚・組替・表現はあくまでも「サイクル」であり、「円環」の一部分であるということだ。

特に表現について言えば、これは「終点」であると同時に「始点」でもある。

「すべてのビジョン思考は表現からはじまる」とさえ言っていい。

発想のスタート時点では、文章ではなく、具体物(ビジョン) をアウトブットする。

このように、試作品(プロトタイプ)によってアイデアを磨きながら、実現化に向けて歩き出す手法を「プロトタイピング」と呼ぶ。

ブロトタイピングでは、まず試作品をつくる表現のプロセスが最初に来る。

そして、その成果物を前にしながら議論を行い、再度より完成度の高いプロトタイプを生み出していく。

重要なのは、どれだけ「具体化→フィードバック→具体化」を繰り返せるかである。

プロトタイピングの注意点

プロトタイピングを行う際に気をつけることとして、「アウトプットせざるを得ない状況をつくる」「一瞬で伝わる「絵」を用意する」ことが重要だ。

①アウトプットせざるを得ない状況をつくる

表現を阻む最大の要因は、恐怖心や自信のなさだろう。

自分のアイデアに、ネガティブなフィードバックをされるのを極度に恐れるのだ。

そんな感情を打ち消し、自分を表現へと駆り立てるには、そうせざるを得ないような状況をつくればよい。

手っ取り早いのは「他人のスケジュールを押さえてしまうこと」だ。

例えば、先輩や上司に「個人的にお見せしたいものがあるので、来週水曜の18時に15分だけ時間をもらえませんか?」と相談するなど、方法はいくらでもある。

なお、最初のプロトタイプは「誰」に見せるかが重要だ。

アイデアをきちんと理解してもらい、ポジティブな反応をもらうことが不可欠だからだ。

「いいアイデアを思いついたら、まずはほめてくれる人、新しいもの好きな人、ノリのいい人に話せ」。

これは以前、会社の先輩からもらったアドバイスだ。

面白いことを考えている人は、これを無意識に実行していたように思う。

②一瞬で伝わる「絵」を用意する

自分の妄想やビジョンを他者に伝える時、最も避けるべきは「言葉」や「文章」に頼ることだ。

「テキスト」ではなく、パッと見て理解できる「ビジュアル」に落とし込んでおくべきである。

将来、AIやロボティクスがインフラとなり、人問の活動の一部を代替する時代が来るとすれば、 自分のビジョンを具現化し、自分自身を充足させられる力は、決定的な強みになる。

直感と論理をつなぐ思考法 感想・書評

「美意識」や「デザイン思考」、「共感マーケティング」など右脳を題材にした本は多い。

その中で本書は、「論理(左脳)」の世界で働いてきた人に「直感(右脳)」の世界で適合する手段を示した良書。

左脳の住人が、右脳の世界の先駆者たちと戦うことは難しく、ブルーオーシャンの「人生芸術」という山脈を登っていく必要がある。

これが、「自分のやりたいことを見つける。」「あなたが何物かを語るストーリが求められる。」時代となりつつある本質なのだと感じる。

直感と論理をつなぐ思考法 さいごに

当記事を書かせていただきました、長谷川と申します。

私は大阪、神戸、京都でライフシフトサロン読書会を開催しております。

読書会のいいところは、SNSでつながる時代に、リアルな居場所を持てるということ。

関西で生き方・働き方でつながるコミュニティを探されていらっしゃるあなたの参加をお待ちしております。

ライフシフト読書会のご案内

『SNS時代のリアルな居場所を。』

参加をご希望の方は、下記の項目を入力のうえお申込みください。担当者から会場のご連絡を差し上げます。

開催日程 (必須)

お名前 (必須)

ご年齢 (必須)

メールアドレス (必須)

要望やメッセージをご記入下さい

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

読書をアウトプットしたいあなたへ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

当記事を作成した長谷川と申します。

『SNS時代のリアルな居場所を。』をコンセプトにしたコミュニティ、ライフシフトサロンを毎週開催しています。

ご興味のある方は、下記のボタンからHPをご確認ください。

ライフシフトサロンHP

コメントを残す

*