働き方

文系AI人材になる: 統計・プログラム知識は不要|本の要約・まとめ・感想

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文系AI人材になる: 統計・プログラム知識は不要

(このページは2020年3月3日に更新されました)

はじめに

「トレンド本や名著をかいつまんで、要約・まとめを知りたい。」

「本を買う前に、実際に読んだ人の感想を知りたい。」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

記事の作成者は、『SNS時代のリアルな居場所』として価値観を共有できるライフシフト読書会を毎週開催しております。

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文系AI人材になる 目次

はじめに 文系AI人材になろう!

第1章 AI社会で職を失わないために
「AI失職」を恐れず「AI職」に就く準備を 
「AIとの共働き」スキルを身につけよう 
5つの「共働きスタイル」

第2章 文系のためのAIキャリア 
AIは「作る」から「使う」へ
上手に活用する「文系AI人材」が重要に
「文系AI人材」の仕事内容とは? 
「文系AI人材」になるための4つのステップ

第3章 AIのキホンは丸暗記で済ます 
AI/機械学習/ディープラーニングの違い
学習方式の3分類--教師あり/教師なし/強化学習
活用タイプ別AIは4×2=8分類
「識別系AI」はこう使う
「予測系AI」はこう使う
「会話系AI」はこう使う
「実行系AI」はこう使う
出る順でAI基礎用語を丸暗記する

第4章 AIの作り方をザックリ理解する 
AIは特徴づかみの名人
「予測系AI」の作り方を理解する 
「識別系AI」の作り方を理解する
「会話系AI」の作り方を理解する 
「実行系AI」の作り方を理解する

第5章 AI企画力を磨く 
AI企画の「100本ノック」
「変化量と実現性」を担保する 
AI企画の「解像度を上げる5W1H」 

第6章 AI事例をトコトン知る――業種別×活用タイプ別の45事例 

第7章 文系AI人材が社会を変える 
AIによる「消費者、会社、働き手」への変化
AI社会を牽引するアマゾン
AI×各業界で変革を作るソフトバンク
日本の銀行で起きているAIによる変化
文系AI人材が社会をリードする

おわりに

文系AI人材になる まとめ

今後、本格的なAI社会になった時こそ、“理系”ではない人たちの出番だ!

AIビジネスを推進する著者が、「文系人材」がAIの世界で活躍するための知識・スキルを伝授する。

近年、AI技術が一般化し、以前よりもAIを作るのが楽になってきている。

そのため、今では、AIを「どう作るか?」よりも、「どう使いこなすのか?」の方が課題になりつつある。

現場でのAI導入数が増えるにつれ、今後は企画や管理など「AIを作る仕事」以外の仕事が多く発生する。

こうした仕事は文系が得意とする領域であり、これからは「文系AI人材」の仕事が大量に発生していく。

広範囲にわたる文系AI人材の仕事では、「AIと働くチカラ」が必要だ。

この力は、次の4ステップを踏むことで身につく。

【ステップ①】AIのキホンは丸暗記で済ます

AI・機械学習・ディープラーニングといったAIの分類や、機械学習の方式の違いなどを理解する。

これらは、丸暗記するつもりで習得するのがよい。

【ステップ②】AIの作り方をザックリ理解する

文系AI人材は、AIづくりの詳細を把握する必要はないが、AIの作り方はザックリ理解しておく。

作り方や中身の大筋がわかると、A Iの企画や構築の進行がスムーズになる。

【ステップ③】AI企画力を磨く

AI導入による変化量が大きく、実現性も高い企画を提案できるようにする。

そのためには、想像力を膨らまし、できるだけ多くのアイデアを出す。

そして、出てきたアイデアを、変化量と実現性でスコア化したりするとよい。

【ステップ④】AI事例をトコトン知る

多くのAI導入例を知り、上記ステップへの理解を深める。

文系AI人材になる 要約

AIは「作る」から「使う」へ

少し前までのAIの世界は、理数系や技術系の「理系AI人材」が引っ張っていた。

しかし、AI技術が一般化した今では、AIを「どう作るか?」よりも、「どう使いこなすのか?」の方が課題になりつつある。

そこで重要になるのが、ビジネスの現場も知っている「文系AI人材」だ。

楽にAIを作るための3つの選択肢

実は、この数年でAIの構築環境が発展し、以前よりもAIを作るのが楽になってきている。

そこそこの精度のAIであれば、熟練レベルのAIエンジニアやデータサイエンティストがいなくても、AIは作れるようになってきたのだ。

数年前までAIは、ほとんどスクラッチ(ゼロから新たに作ること)で作られていた。

しかし、今では、次の3つの選択肢がある。

①「コードベースのAI構築環境」で作る

AI用のコードを書くことが前提のAI構築の支援環境を使う。

プログラミングコードを書ける人向けのサービスで、コードを書く必要がある。

だが、AIを作る上で必要な補助機能が用意されており、スクラッチでAIを作るよりも格段に楽。

②「GUIベースのAI構築環境」で作る

プログラミングコードが書けない人向けのサービスを使う。

AI用のコードを書く代わりに、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)を操作してAIを作ることができる支援環境だ。

③「構築済みAIサービス」を使う

このサービスは、自らAIを作らずに、すでに作られたAIを利用するもの。

「チャットボット」「画像認識」「音声認識」などのAIを、グーグルやアマゾンなどが提供している。

AIを作るのか、使うのかの判断能力が重要に

上記3つの選択肢には、それぞれ特徴がある。

「コードベースのAI構築環境」はカスタマイズ性が高いが、扱うのが比較的難しく時間がかかる。

それに比べて「GUIベースのAI構築環境」は、カスタマイズ性がやや劣るが、簡単で早い。

「構築済みAIサービス」は、より簡単で導入までの時間も早いが、カスタマイズ性は低くなる。

このように選択肢が増える中で、利用用途によって、「AIを作るのか」「作るならどこまでカスタマイズするのか」、あるいは「自らは作らずに、すでに作られたAIを使うのか」を判断する能力が非常に重要となってきている。

「文系AI人材」の仕事とは?

実務現場でのAI導入数が増えるにつれ、今後は「AIを作る仕事」以外の仕事が多く発生する。

こうした仕事は文系が得意とする領域となり、文系AI人材の仕事が大量に発生していく。

例えば、「AI企画」。

自社のビジネス課題を解決するために、あるいは顧客の不便を解消するために、どのAIを選ぶのか、AIをどのように活用するかなどを考える仕事である。

前述の「コードベースのAI構築環境」でAIを作る場合は、理系人材であるデータサイエンティストやAIエンジニアをアサインし、それらのメンバーの進行管理や予算管理などを行うプロジェクトマネジメントの役割が必要となる。

また、「GUIベースのAI構築環境」を利用する場合は、文系AI人材がこの環境を使ってAIを作ることもある。

AI用のコードを書く技術や、複雑なデータ処理を必要としないので、文系AI人材でも自らAIを作ることが可能である。

必要なのは「AIと働くチカラ」

上述の通り、文系AI人材の仕事の範囲は広い。

この広範囲にわたる文系AI人材の仕事において、共通して必要なのが、「AIと働くチカラ」だ。

これを身につけるには、「AIのキホンを知り、AIの作り方を知り、AIをどう活かすか企画する力を磨き、AIの事例をトコトン知る」ことだ。

具体的には、次の4ステップを踏む。

ステップ①:AIのキホンは丸暗記で済ます

まず、文系AI人材になるために必要なAIのキホンを覚える。

丸暗記するつもりで習得しよう。

AI/機械学習/ディープラーニングの違い

AIのキホンの1つに、「AI分類」がある。

実はAIは、いろんな角度から分類することができる。

その1つ目は、「AI、機械学習、ディープラーニングの3大分類」だ。

すなわち、

  • 「AI」は、人間と同様の知能を実現させようとする技術
  • 「機械学習」は、AIの一種。学習により特定のタスクを実行できるようになるAI。学習にあたっては、主に人が特徴を定義
  • 「ディープラーニング」は、機械学習の一種。人間の脳の神経細胞(ニューロン)を模した学習法から発展。主にマシンが特徴を自動定義

なお、上記の「特徴」とは、「目のつけ所」のようなもの。

例えば、画像認識で「赤鬼」か「青鬼」かを識別する場合、機械学習であれば、両者を見分けるために、「色」を目のつけ所としなさいと人間が教えることで、精度を上げられる。

一方、ディープラーニングの場合は、赤鬼と青鬼の写真を複数与えると、今回の目のつけ所は「色」であることを自身で理解することができる。

学習方式の3分類AI分類の2つ目は、「学習方式の3分類」だ。

機械学習は、学習により特定のタスクを実行できるようになるAIだ。

この学習をさせる方式で、AIを次の3つに分類することができる。

①教師あり学習

教師あり学習では、正解/不正解などの「答え」があるデータで学習する。

例えば、トヨタとフォードとアウディの車の写真を用いて、ディープラーニングに学習させるとしよう。

まず、3つのメーカーの車の写真をたくさん集める。

そして、トヨタ車の写真は1つ目のフォルダ、フォード車の写真は2つ目のフォルダ、アウディ車の写真は3つ目のフォルダに入れて、それぞれの写真がどのメーカーの車なのか、「答え」がわかる状態にする。

この学習法で出来上がったAIモデル(学習により法則化したもの)は、知らない写真を読み込み、どのメーカーの車かを当てることができる。

この例の場合、トヨタ車か、フォード車か、アウディ車か、それ以外の車か、を当てることができるAIになる。

②教師なし学習

教師なし学習は、正解/不正解などの「答え」がないデータで学習させることをいう。

例えば、複数の車の写真を特に分類もなく、多く用意する。

何の分類もしない、言い換えると答えのないデータを機械学習に渡して学習させる。

その結果できたAIモデルに、「3つに分けるとしたらどんな集合が作れる?」という問いを投げかけると、「こんな集合に分けることができました」という出力を返してくる。

例えば、車の色に特徴が出ている集合や、SUVや軽自動車など形から特徴をとらえて3つの集合を作ってくる。

③強化学習

強化学習は、教師あり学習と似ていて「答え」のあるデータで学習をさせるが、教師あり学習とは異なるアプローチで学習させる。

教師あり学習が、単一的でシンプルに判断できる「答え」を対象とする学習なのに対し、強化学習は、よい選択を繰り返させるための学習だ。

強化学習では、結果としてのあるべき状態を目指して、適切な選択を何度も繰り返し、報酬と罰を与えながら学習させることで、最終的に最もよい状態を作ろうとする。

いわば「試験問題のある1問を解けるようにする」のが教師あり学習で、「毎日の勉強を行って、志望校に合格できるようにする」のが強化学習だ。

活用タイプ別AIは4×2=8分類

AI分類の3つ目は、「活用タイプ別のAI8分類」。

AIは、機能別に分けると4タイプになる。

  1. 識別系AI:「見て認識する」
  2. 予測系AI:「考えて予測する」
  3. 会話系AI:「会話する」
  4. 実行系AI:「身体(物体)を動かす」

役割別に分類すると、2タイプに分けられる。

  1. 代行型:人間ができることをAIが代わりに行う
  2. 拡張型:人間ができないことをAIによってできるようにする

つまり、「機能別4タイプ×役割別2タイプ=活用タイプ別AI8分類」となる。

その1つ、「識別系×代行型AI」は、従来、人間が行ってきた様々な単純作業を担う。

例えば、「不良品の振り分け作業」「テーマパークでの顔認証」「レジなし店舗での商品取得の検知」など。

いずれの例も、これまでは人間の眼によって認識され、人間の手によって作業されてきたものだ。

だが、識別系×代行型AIによって、すべてが代行、もしくは主な業務を任せられるようになる。

ステップ②:AIの作り方をザックリ理解する

文系AI人材がAIづくりの詳細をすべて把握する必要はないが、AIの作り方はザックリ理解しておこう。

作り方や中身の大筋がわかっていると、AIの企画や構築の進行がスムーズになるからだ。

AIの作り方を、「将来出世するかどうかを予測するAI」を作るという設定で説明しよう。

このAIを作るために、まず行うべきは「データ作成」だ。

まず何に対して予測するか(これをKEYと呼ぶ)を定義する。

また、予測対象を特徴づけているであろう変数(説明変数)と、このAIで予測したいこと(目的変数)を定義する。

この例では、次のようになる。

  • KEY(何に対して予測するのか):「社員名」
  • 説明変数:「挨拶するか」「明るいか」「悪口いわないか」「勉強家か」「営業得意か」
  • 目的変数:「3年後に出世するかどうか」

これらの項目をExcelなどにより、フォーマットでデータ作成していく。

説明変数の項目では、挨拶するなら1を、挨拶しないなら0を入れる。

目的変数の項目も、実際に出世していれば1を、出世していなければ0を入れる。

このデータをできるだけ多く用意する。

次は、「学習」だ。用意できたExcelのデータをCSVデータ形式で出力し、AIのアルゴリズム(学習の手順や方法論のカタマリ)に投入する。

データによりアルゴリズムが学習し終わったら、AIモデルができ上がる。

このAIモデルに対して、新人「Zさん」の「挨拶するか」「明るいか」「悪口いわないか」「勉強家か」「営業得意か」の傾向データを投入すると、Zさんが「3年後に出世するかどうか」について、予測を返してくれる。

ステップ③:AI企画力を磨く

次は、AIで何を行うのか、AI企画に取り組む。

ここでは、AIによる新しい世界を自由に想像することで、AI導入のインパクト・変化量をより大きなものにするアイデアが生まれやすくなる。

企画100本ノックがおすすめ

おすすめは、「AI企画の100本ノック」だ。

想像力を膨らまし、AIでできることや、やるべきことを、できるだけ数多く出そう。

立場の違う複数人でアイデアを出し合い、様々な視点からの異なるアイデアを100個ほど集められれば、そのアイデアの中に、世の中の変化量を大きくする金の卵が含まれてくることだろう。

アイデアリストをスコア化する

出すことができたAIアイデアは、リスト化して管理しよう。

リスト化したアイデアに対して、「AI導入後の変化量」と「実現性」の欄を設け、それぞれスコアをつけていく。

例えば、アイデア1は導入後の変化量が◎で、実現性が△、など想定される状態をスコアとして入れていく。

いくら社会への変化量が大きいAIアイデアであっても、実現性が低ければ、短期的にはそのAIアイデアは深追いできない。

また、実現性が高くても、AI導入後の変化量が乏しいアイデアは導入コストに対する期待効果が低いと予想されるため、こちらも深追いしてはいけない。

このようにして、変化量と短期導入における実現性を担保していく。

ステップ④:AI事例をトコトン知る

様々な「AI事例を知る」ことは、文系AI人材になるための最終準備だ。具体事例を通じて、ステップ①~③の理解も深まるだろう。

文系AI人材になる 感想

AIを「どう作るか?」よりも、「どう使いこなすのか?」が今後重要になるという著者の主張には共感する。

しかし、過去の産業革命において、モノづくりが機械に代替された際、その機械の監督官の雇用人数は大幅に減少した事実を知っておく必要がある。

新しい技術により雇用を失った人たちは、その技術を使いこなすジョブにつくのではなく、新しいジョブにつくことが大半だ。

たとえば、製造業から締め出された労働者はサービス業に流出したが、サービス業はGDP換算値における生産性が低く賃金が上がらない。

そして人と直接接するサービス業はロボットやAIに代替されにくいことを踏まえると、ますますこの雇用の移動は加速すると推察する。

例えばアメリカでは一部の優秀な弁護士がAIを活用し、そのAIの補助業務に大多数の弁護士が従事している。

ごく一部の「AIを使いこなす」優秀な人材と、AIに使われる大半の人材への2極化が進みそうだ。

さいごに

当記事を書かせていただきました、長谷川と申します。

私は大阪、神戸、京都でライフシフトサロン読書会を開催しております。

読書会のいいところは、SNSでつながる時代に、リアルな居場所を持てるということ。

関西で生き方・働き方でつながるコミュニティを探されていらっしゃるあなたの参加をお待ちしております。

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