経済

地球に住めなくなる日「気候崩壊」の避けられない真実|本の要約・まとめ・感想

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地球に住めなくなる日「気候崩壊」の避けられない真実

(このページは2020年5月1日に更新されました)

はじめに

「トレンド本や名著をかいつまんで、要約・まとめを知りたい。」

「本を買う前に、実際に読んだ人の感想を知りたい。」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

記事の作成者は、『SNS時代のリアルな居場所』として価値観を共有できるライフシフト読書会を毎週開催しております。

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地球に住めなくなる日 まとめ

気候崩壊は未来の話ではなく、すでに進行している。

気候変動については報道され、警鐘も鳴らされる。

だが、どこか他人事だ。例えば2016年、パリ協定は平均気温の上昇幅を2℃までと定めたが、目標に近づいている先進国はない。

気候変動の問題は、すでに危険域に入っている。

殺人熱波の発生

  • 1980年以降、強烈な熱波の発生は50倍になった。
  • パリ協定の目標を達成できても、インドなどでは、数千人規模の死者を出す熱波が毎年発生するだろう。

水没する世界

  • 二酸化炭素の排出増加が止まらないと、今世紀末に海面は1.2~2.4m上昇する恐れがある。
  • インドネシアの首都ジャカルタは、完全に水没する。
  • 内陸部では豪雨で河川が氾はん濫らんし、大きな被害が出ると見られる。

グローバル化する感染症

  • 温暖化で、黄おう熱ねつなど熱帯地域の感染症が拡大している。
  • マダニによるライム病も、日本など、これまで存在しないに等しかった国で発生している。

大規模な気候難民

  • 温暖化がこのまま続けば、2050年までに世界で1億4000万人の気候難民が発生する。

科学者たちは温暖化の影響を知りつつ、積極的には口にしてこなかった。

気候の未来図を正直に語ると人々が絶望し、危機を避ける努力をあきらめるのではないか、と心配したからだ。

その結果、耳に心地よい話ばかりはびこることになった。

環境危機は、過去の行為の結果である。

だが、化石燃料を燃やして大気中に放出された二酸化炭素の半分以上は、この30年に発生したものだ。

孫たちの時代に世界がどこまで変わるかを決定づけるのは、今からの数十年である。

地球に住めなくなる日 要約

気候崩壊の連鎖が起きている

気候変動の実態は、思った以上に深刻だ。

進行はゆっくりだとか、実際のところ変動は起きていないとか言われているが、どれも不安をごまかすために無理やり思いこんでいるだけだ。

産業革命の頃から積みあがってきたツケを、何百年も後で自分たちが払わされていると多くの人は地球温暖化をそうとらえている。

だが、化石燃料を燃やして大気中に放出された二酸化炭素は、この30年に発生したものが半分以上を占める。

つまり、地球の運命を揺るがし、人間の生命と文明の維持を危うくさせているのは、今生きている私たちのしわざということだ。

隠されてきた「最悪のシナリオ」

最新の研究を含め、気候変動に関する話題は、アメリカのテレビや新聞でとりあげられることが少ない。

もちろん報道はされるし、警鐘も鳴らされる。でも、どこか他人事だ。

京都議定書が採択された1997年頃は、地球の気温上昇が2℃を超えると深刻な事態になると考えられていた。

しかし、それから20年以上たっても、目標は実質的に何ひとつ達成できていない。

二酸化炭素の排出量はむしろ増えている。

2016年、パリ協定は平均気温の上昇幅を2℃までと定めた。

しかし、それから数年たったが、目標に近づいている先進国は皆無だ。

いつの間にか2℃目標は、望ましいシナリオにすりかわった。

気候崩壊はすでに進んでいる

2017年夏、大西洋上で発生したハリケーン・ハービーの襲来を受けたテキサス州ヒューストンは、地域によっては「50万年に一度」と言われる記録的雨量になった。

2018年夏には、わずか1週間の間に世界各地が記録的な熱波にやられた。

中東オマーンのある町では日中の気温が49℃を記録、カナダのケベック州では熱波で54人が死亡している。

アメリカ西部では100カ所で大きな山火事が発生した。

日本では、2018年7月の西日本豪雨で120万人に避難勧告が出された。

8月、インドのケララ州では100年ぶりという大洪水が起きた。

これだけ自然災害が頻発して、以前から予測されていたことが現実になってくると、気候変動はもう起きていると思わざるをえない。

すべてが変わって、新しい時代に突入したのだ。

カリフォルニア州で山火事が猛威をふるっていた時、ジェリー・ブラウン知事が言ったように、「これが新しい正常」なのだ。

正常の終焉

だが、現実はもっと厳しい。言うなれば、これは「正常の終焉」だ。

無計画な進化の賭けの中で、ヒトが順調に進歩できる環境はもう過去のものだ。

文化や文明をはぐくんできた気候システムは、死んでしまった。

昔の気候がいくらよかったとしても、それを懐かしむことしかできない。

「自然災害」という概念も消えて、もっと深刻なものになる。いや、もうすでになっている。

気候変動による様々な影響

実のところ、私たちはすでに危険域に入っている。

1980年以降、強烈な熱波の発生は50倍になっている。

1500年以降のヨーロッパで、夏の気温が高かった年を調べると、上位5年はすべて2002年以降に集中している。

パリ協定の目標を達成できても、パキスタンのカラチ、インドのコルカタでは、数千人の犠牲者を出した2015年のような殺人熱波が毎年発生するだろう。

2003年にヨーロッパを襲い、1日で2000人を殺した熱波が当たり前になる。

この年の熱波で、フランスだけで1万4000人、大陸全体で3万5000人が死亡した。

水没する世界

二酸化炭素の排出増加が止まらないと、今世紀末に海面は1.2~2.4m上昇するかもしれない。

インドネシアの首都ジャカルタは人口1000万の都市だが、洪水と地盤沈下のせいで、早ければ2050年には完全に水没する。

すでに中国の珠しゅ江こうデルタでは、毎年夏になると洪水を避けて数十万人が避難している。

欧州科学アカデミー諮問委員会(EASAC)によると、1980年から洪水は4倍、2004年からでも2倍に増えているという。

内陸部の洪水もある。豪雨で河川の水位が上がり、氾濫して下流域を水びたしにするのだ。

1995~2015年までに、こうした洪水で15万7000人が死亡している。

二酸化炭素の排出をこれから最大限減らしたとしても、すでに大気中に放出された分が作用して、降雨量が大幅に増える。

南アメリカでは、河川氾濫で被害を受ける人が600万から1200万に倍増すると予想される。

アフリカでは2400万から3500万、アジアでは7000万から1億5600万になるだろう。

大気汚染による生命の危機

温暖化が進んでオゾン生成が増えれば、21世紀半ばにはオゾンスモッグの発生が70%増えるとアメリカ大気研究センターは予測する。

そして2090年代には、世界で20億人が世界保健機関(WHO)の定める安全基準を満たさない空気を吸うことになる。

大気汚染の健康被害はすでに身近な脅威になりつつある。

2013年に中国北部の空を覆い、1週間も居座ったスモッグは、北極海の氷がとけてアジアの気流循環パターンが変わり、空気が停滞したことが原因だった。

それは人類がかつて経験したことのない恐怖のスモッグだ。

中国では、この年に大気汚染による死者が137万人にのぼった。

グローバル化する感染症

蚊が媒介する感染症は、今はまだ熱帯地域に限定されている。

しかし温暖化のせいで、熱帯域は10年に50km弱の勢いで拡大している。

例えば、黄熱はウイルスを持っている蚊に刺されることで感染する。

ブラジルでは、こうした蚊が生息するのはアマゾン川流域だけだった。

ところが2017年に、蚊はサンパウロやリオデジャネイロといった大都市に来ていることが判明した。

劣悪な環境で暮らす3000万人に、致死率3~8%の黄熱がじわじわと迫っているのだ。

蚊が媒介する病気は黄熱以外にもたくさんある。

温暖化する地球では、蚊がのさばる地域も拡大する一方だ。

感染症のグローバル化である。次の世紀には、ますます多くの人が黄熱やマラリア、それに新しいところではジカウイルス感染症におびえながら暮らすことになるだろう。

気候と感染症の関係で確かなのは、暑い地域ほどウイルスは活発になるということだ。

それゆえ世界銀行は、2030年には36億人がマラリアの危険にさらされると予測する。

こうした予測では、気候モデルだけでなく、関わる生命体の働きも正しく理解する必要がある。

マラリアなら蚊、ライム病ならマダニだ。ライム病は地球温暖化で今、急速に拡大している。

専門家によると、日本、トルコ、韓国など2010年までは存在しないに等しかった国で、ライム病の患者が報告されるようになってきた。

ライム病は比較的新しい病気なので、理解がまだ充分ではない。

症状も関節痛、倦怠感、記憶障害、顔面麻痺となんでもありで一貫性がない。

虫に刺されたという患者から、ライム病を的確に見わけるのは困難だ。

これから気候変動が大きくなると、新たに媒介役を引きうける動物が出てこないとも限らない。

そうなったら、私たちは完全にお手あげだ。

大規模な気候難民

調査によると、気候変動により生まれる“気候難民”の数は2008年以降、2200万人に達するという。

難民と聞くと、国家破綻の問題だと受けとりがちだ。

極貧状態に陥った国から人々が逃げ出し、豊かで安定した国々に押しかける、という図式だ。

しかし、ハリケーン・ハービーではテキサス州で少なくとも6万人の気候難民が生まれたし、ハリケーン・イルマでは700万人近くが避難した。

この先、事態は悪くなる一方だろう。温暖化がこのまま続けば、2050年までに世界の3つの地域で1億4000万人の気候難民が発生する――世界銀行が2018年に出した予測だ。

内訳はサハラ以南のアフリカで8600万人、南アジアで4000万人、ラテンアメリカで1700万人である。

国連の国際移住機関が発表した数字は、2050年までに2億人と、さらに多い。

気候変動の見えない脅威

地球温暖化が今のまま進めば、農業、移民、ビジネス、精神衛生などあらゆる分野に影響が及ぶ。

科学者は、以前からそうなることを知っていたはずだ。でも、わざわざ口にしなかった。

1988年に、地球温暖化について初めて議会証言を行ったジェームズ・ハンセンは、気候の研究者が黙りこむ現象を「科学的寡黙」と呼んだ。

そして、研究の知見を良心的に編集しすぎて、真の脅威が伝わっていないと非難した。

この科学的寡黙が、気候崩壊の脅威を見えにくくしている。

地球温暖化の暗い展望を大っぴらに語るのは無責任だと、専門家が強烈な合図を発信しているのだ。

自分たちが知りえた情報を世に出したら、それがどう解釈され、どんな反応になることか。

そう思い、警告をためらう。それほど、大衆は信用されていないのか。

ハンセンの議会証言からもう30年になるが、気候問題への関心は大きく高まってはいない。特に大衆の反応となると、情けないほど薄い。

科学者の沈黙は、最新の研究成果が描きだす恐ろしい予測を世間に知らせず、政治の後退を招く行動にも見えてしまうが、彼らなりのささやかな知恵でもある。

気候の未来図を正直に語りすぎると、人々が絶望し、危機を回避する努力をあきらめるのではないか。

科学者たちは、そう心配するあまり、人を動かすのは「恐怖」ではなく「希望」だという社会科学の見解に都合よく飛びついた。

その結果、耳に心地よい話ばかりはびこることになる。

進歩が終わった後の歴史

歴史とは、一方向に進む物語である。これは西洋世界において何世紀も続いてきた理念だ。

それゆえ、忌まわしい不正義や不平等が起きても歴史の進行に疑いをはさまない。

「歴史は正しい方向に進んで」いるのだし、歴史を推進させる力は「正しい側」なのだから、いたずらに騒ぎたてるべきではないという抑止が働くのだろう。

では、気候変動は正しい側なのだろうか?温暖化で、世界が良くなることはありえない。

生態系の危機が始まろうとしている今、歴史への深い疑義を示した新しい言説を多く目にするようになった。

歴史は逆行することもある。人類が定住し、文明を築いていった歴史は、すさまじい勢いで逆噴射しているのではないか。

気候変動の脅威が高まるにつれて、そんな“反進歩史観”が勢いを増している。

気候崩壊による受難に続く道

歴史から進歩の概念をはぎとったら、何が残るのか。

地球温暖化を取り囲む不確定の雲の中から何が現れるのか、今の時点で見通すのは難しい。

とはいえ、時代が進むにつれて生活が向上して当然という無邪気な感覚が、激しく揺さぶられることは間違いない。

気候変動によって、すでに環境は急速に荒廃している。

沿岸部の都市は水びたしになり、海岸線は後退していく一方だ。

欧米諸国はこの数百年、進歩と繁栄の単純な一本道を進んできた。

だが、その道は気候崩壊による受難に続いている。

それまでに気候変動をどこまで回避できるか、自分たちの暮らしをどこまで変えられるかで、歴史の形は違ってくるはずだ。

残された時間はわずか

歴史学者アンドレアス・マルムはこう断言する。

「地球温暖化は、過去の行為の結果である」簡潔でありながら、問題の規模と範囲を言いあてている。

温暖化は、数世紀もの間、化石燃料を燃やし、近代的で快適な生活をつくりあげてきた結果ということだ。

その意味では、私たちはみんな産業革命の囚人かもしれない。

環境危機は過去の産物だが、過去と言っても、つい最近だ。

孫たちの時代に世界がどこまで変わるかを決定づけるのは、今からの数十年だ。

地球に住めなくなる日 感想

アルゴア元副大統領が「不都合な真実」を発表したのは2006年。

そこから世界的が協力して気候問題に取り組むムーブメントが起こり、環境ビジネスのスタートアップがもてはやされる様になったが、今は見る影もない。

しかしながら、最近はSDGsの人気もあり、「13. 気候変動への対処」がこれに該当する。

本書は問題定義にとどまるが、今後はSDGsの取り組みに期待したい。

また、感染症についての期日も興味深い。現在はコロナショックで感染症による経済的な危機に見舞われており、本書の示す危機が現実となっている。

さいごに

当記事を書かせていただきました、長谷川と申します。

私は大阪、神戸、京都でライフシフトサロン読書会を開催しております。

読書会のいいところは、SNSでつながる時代に、リアルな居場所を持てるということ。

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